- Home
- イーサリアムハードフォーク:イスタンブール
イーサリアムハードフォーク:イスタンブール
イーサリアムネットワークのハードフォーク計画、イスタンブール(EIP1679:2019/10/16 ⇒ コア開発者会議で11月へ延期)について調査する。イスタンブールは、「セレニティ」(イーサリアム2.0)に向けた最終アップグレードの第一段階に位置づけられている。(2019/10/02 現在)
要約
イスタンブールでは、次のようなアップグレードが提供される。
・オペコードのコストを計算コストに合わせ、DoS攻撃からの回復力を向上させる。
・SNARKとSTARKに基づくレイヤー2ソリューションのパフォーマンスを向上させる。
・EthereumとZcashを相互運用できるようにする。
・コントラクトにより創造的な機能を導入できるようにする。
具体的には以下のEIPが含まれる。
EIP152(EVMへのBLAKE2b Fプリコンパイルの追加)
EIP1108(プリコンパイルGASコストの削減)
EIP1334(EVMにチェーンIDを返すオペコード-ChainIDの追加)
EIP1884(トライサイズに依存するオペコードの価格変更)
EIP2028(トランザクションデータGASのコスト削減)
EIP2200(EVMのSLOAD命令のGASコスト変更に伴うSSTORE命令のGASコストの再調整)
これまでの状況
No. | 日付 | 名前 |
0 | 2015/07/30 | Frontier |
1 | 2015/09/07 | Frontier Thawing |
2 | 2016/03/14 | Homestead |
3 | 2016/07/20 | DAO Fork |
4 | 2016/10/18 | Tangerine Whistle |
5 | 2016/11/22 | Spurious Dragon |
6 | 2017/10/16 | Byzantium |
7 | 2019/02/28 | Constantinople |
8 | 2019/11 予定 | Istanbul(イスタンブール) |
9 | 未定 | Berlin (Devcon location) |
10 | 未定 | London |
11 | 未定 | Shanghai |
検討されたEIP
検討のために提案されたEIPのリスト
さまざまなフォーラムでの議論後、サポート、明確さ、実装、テストの組み合わせに基づいて、非公式/暫定的グループに分類された。
・可能性がある:12(152,1108,1380,1702,1706,1803,1848,1884,1930,1962,2028,2200)
・可能である:8(615,663,1109,2046,1283,1344,1965,2045)
・可能性が低い:10(1057,1352,1559,2014,2025,2026,2027,2029,2031,2035)
・可能性が無い:8(689,1707,1712,1829,1891,1959,1985,2024)
6 EIPs 受諾済み (イスタンブールに含める)
EIP152
EIP1108
EIP1344
EIP1884
EIP2028
EIP2200
8 EIPs 暫定受諾 (ベルリンではなくイスタンブールに含める)
EIP663
EIP1057
EIP1380
EIP1702
EIP1962
EIP1985
EIP2045
EIP2046
23 EIPs 拒否/撤回 (イスタンブールに含まれない)
EIP615
EIP1109
EIP1283
EIP1352
EIP1559
EIP1706
EIP1803
EIP1829
EIP1930
EIP1959
EIP1965
EIP2014
EIP2025
EIP2026
EIP2027
EIP2029
EIP2031
EIP2035
Stateless Clients – Repricing SLOAD and SSTORE to pay for block proofs
以下はフォークの議論で参照されているが、正式にはイスタンブールには含まれていない。
EIP689:
EIP1707
EIP1712
EIP1848
EIP1891
EIP2024
イスタンブール(ハードフォーク)後の流れ
イスタンブールが実行された後、主にイスタンブールに入らなかったEIP(暫定的カテゴリー)で構成されるハードフォーク、ベルリン:EIP2070(Hardfork Meta: Berlin)が検討されている。